ビッグ・フィッシュ

2019年11月14日(木) 13:00~ (シアタークリエ)
川平慈英さん、浦井健治さん、霧矢大夢さん、夢咲ねねさん、藤井隆さん、JKimさん、深水元基さん、佐田照さん、東山光明さん、小林由佳さん、鈴木蘭々さん、ROLLYさん

初演は評判がよかったが観に行くことができず、今回観る機会を得た。再演だが、演者が12人のコンパクトバージョン“12 chairs version”で、劇場も日生劇場からクリエに変更になっている。

あらすじ(公式サイトより)-----------
エドワード・ブルーム(川平慈英)は昔から、自らの体験談を現実にはあり得ないほど大げさに語り、聴く人を魅了するのが得意。

自分がいつどうやって死ぬのかを、幼馴染のドン・プライス(藤井隆)やザッキー・プライス(東山光明)と一緒に魔女(JKim)から聴いた話や、共に故郷を旅立った巨人・カール(深水元基)との友情、霧の中で出会った人魚(小林由佳)の話、団長のエーモス(ROLLY)に雇われたサーカスで最愛の女性、妻・サンドラ(霧矢大夢)と出逢った話を、息子のウィル(浦井健治)に語って聞かせていた。

幼い頃のウィルは父の奇想天外な話が好きだったが、大人になるにつれそれが作り話にしか思えなくなり、いつしか父親の話を素直に聴けなくなっていた。そしてある出来事をきっかけに親子の溝は決定的なものとなっていた。

しかしある日、母サンドラから父が病で倒れたと知らせが入り、ウィルは身重の妻・ジョセフィーン(夢咲ねね)と両親の家に帰る。

病床でも相変わらずかつての冒険談を語るエドワード。本当の父の姿を知りたいと葛藤するウィルは、以前父の語りに出ていた地名の登記簿を見つけ、ジェニー・ヒル(鈴木蘭々)という女性に出会う。

そしてウィルは、父が本当に伝えたいことを知るのだった-。
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川平さん以外は複数役を演じていて、やる側は大変だろうけど、観客としては役者さんのいろいろな姿を見ることができる楽しみがある。

軸はは親子の確執と相互理解という家族のお話。でも、真ん中にいる父親(エドワード)がいわゆる”盛る”タイプの話好きなので、普通の会話からいつの間にか荒唐無稽・奇想天外なことになっていて、最初のうちは少々混乱した。どこまでが本当の話なの…?と、ウィル少年の気持ちで。

でもそのうち、どれが本当でなにが創作かなんて、あまり考えなくてもいいのかもと思えてくる。想像力という翼を思いっきり羽ばたかせているだけで、エドワードの語る話はどれも彼の真実だと感じられたので。

内容はエドワードの人生をたどる構成になっているため、時間軸は移動する。当然若い頃も現在も演じるわけだが、年齢不詳なキャストばかりでびっくり(褒めてます)。これこそ舞台の醍醐味だなあと思いながら観ていた。

登場人物の中で特に印象に残ったのが、霧矢さん演じるサンドラ。温かくて大きい女性。想像力を「魔法」と言い、その力を信じているのもよい。若い頃も現在も、どちらのサンドラもとても素敵だった。

川平さんはイメージ通りパワフル。それがそのまま役にも発揮されているので、あんな人が近くにいたら正直ちょっと鬱陶しいかも、と思わないでもなかった。でも、セリフと歌に境目がないタイプなので、賑やかなのにスムーズにお話の中に入って行けるのがとてもよかった。

ウィル役の浦井さんは、理解できない父親を持て余し気味の息子を繊細に演じていた。等身大な感じかなぁ。私の父親はエドワードみたいに作り話はしないし、娘と息子はまた違うとは思うけれど、ウィルという役にはなんだか共感できた。

ROLLYさんがこの、ストーリー的には地味な作品の中でどうなるのか想像がつかなかったが、思いのほか違和感なくはまっていて、これまたびっくり。小林さんの身体能力の高さや深水さんのバランス感覚、佐田さんの柔軟性などにも驚かされた。

全員がそれぞれの持ち味を発揮して、それでいて一つの世界観にまとまっている。クリエサイズにギュッとなっている感じがおとぎ話の雰囲気を高めており、また再演ならではの落ち着きも感じられて、いい舞台になっているなと思った。

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